1998 年 1998 巻 599 号 p. 15-22
FRPロッドのプレストレストコンクリート用緊張材としての適用性を検討するための基礎的な研究として, ガラス繊維, アラミド繊維, 炭素繊維を用いたFRPロッドの疲労試験およびクリープ試験を行い, 平均応力, 応力振幅, 持続載荷応力の影響について検討するとともに, これら時間依存性を有する特性の破壊機構について検討を加えた. 疲労破断繰返し回数は平均応力および応力振幅の増大とともに減少し, ガラス繊維を用いたFRPロッドに対しては, 平均応力および応力振幅を用いることにより疲労破断繰返し回数を推定することが可能であることを示した. クリープによる破断時間は, 載荷応力の増大とともに減少するが, 応力比を用いることにより, 破断時間の予測が可能であることを示した.