1998 年 1998 巻 606 号 p. 103-110
コンクリートの断熱温度上昇量を測定する方法には, 統一した規格がなく様々な試験方法が提案され使用されているが, 多種多様な実験装置であるために同一条件下でも結果がばらつき, 他のデータと比較できない問題が生じている. またこれらの実験装置は総じて高価であり一部の研究所や企業しか保有していないのが実情である. 従って本研究では入手の簡単な断熱材である発泡スチロールを型枠として用い, そこから生じる熱損失量を計測データに加算する事で, 建設現場においても実用可能な断熱温度上昇量の推定方法について検討した.