抄録
国内の21件の調査事例の汚染状況から汚染分布の特徴と汚染形態を検討した. 汚染分布の特徴では, 汚染サイトにおける汚染の水平および鉛直方向の拡がりに与える影響の分析と土壌ガス濃度と土壌濃度の相関性を検討した. 最大土壌ガス濃度は最大土壌濃度と明確な相関性が認められないが, 表層土壌濃度との間に強い相関性があることがわかった. 地盤中の汚染形態は, 地層構成別の土壌濃度分布の特徴から分類し汚染形態のモデル化を行い, 関東地方のローム台地・九州北海道の火山灰台地・沖積低地等に類型化できることがわかった. たま, 水平方向のガス濃度分布と3地点ほどの小本数のボーリング調査を用いて, 汚染分布の特徴を踏まえた汚染物質存存在量推定手法を提案した.