土木学会論文集
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東京湾アクアライン橋梁部鋼箱桁橋に発現した渦励振とその特性
吉田 好孝藤野 陽三時田 秀往本田 明弘
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1999 年 1999 巻 633 号 p. 103-117

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抄録

東京湾アクアライン橋梁部の最大支間長240mを含む10径間連続鋼床版箱桁橋 (全長1,630m) において, 部分模型及び10径間全体模型による風洞試験においてみられたのと同様の渦励振が発生した. そのため架設後の橋梁に対し動態観測を行い, 渦励振による鉛直撓み振動が桁に生じることが確認された. 実橋で観測された1次撓み振動は風速約16~17m/secで振幅が最大となり, 大きい場合には約54cmに達した. この振幅は, 風洞試験値を起振実験で得られた実橋の対数減衰率で補正した値と整合的であった. また風速23m/sec前後においては, 2次モードの渦励振と思われる振動の発現が認められた. 実橋において渦励振が生じた風向は, 橋軸直角方向を中心にほぼ±20°の範囲であった.

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