抄録
道路の幾何構造の根幹である道路の中心線形は, 現行の設計手法では線形要素の連結として考えられており, 設計速度に適合した線形要素を図面上に配置する手法が用いられる. しかし, この手法は製図による設計を前提としており, 高度にコンピュータを利用する場合の阻害要因ともなっている. 本研究では, コンピュータ利用を前提にした設計手法として, 平面線形に関しては時間-速度-曲率系, 縦断線形に関しては時間-速度-勾配系として取り扱い, 道路の中心線の距離lをパラメータとしてそれぞれ曲率関数, 勾配関数を定義し, これらを基にした道路の幾何構造モデルの構築手法を示した. さらに, この手法を用いた道路幾何構造の設計システムを構築し, その効用について述べた.