抄録
開水路凹部の主流-凹部境界における混合層流れを対象として, ウェーブレット変換を用いた流れの解析を行った, まず, PIVにより計測した瞬時の流速分布に対して連続ウェーブレット変換を施し, 大規模渦の空間スケール・移流速度・発生周期など流れの特性を明らかにした. また, 流速時系列に同変換を適用することにより大規模渦の周波数特性を抽出し, これらの結果から渦の空間スケール~周期の関係を定量的に評価した. 次に, 多重解像度近似によって分解した流速時系列を用いて周波数階層別の流下・鉛直方向の運動エネルギー成分を算出し, それらの階層を大規模渦の周波数帯を含む3つの帯域に分類した. 適用結果から, ウェーブレット変換は大規模渦など乱流の組織的な構造を解析する手法として有効であることが確認できた.