抄録
通信ケーブルや電力ケーブルを海底砂地盤に効率的に埋設するための機械の開発に関わる基礎研究を行った. ここでは, 従来からケーブル埋設に利用されてきたウォータージェット式と多段鋤式を組み合わせた埋設機を想定し, 多段鋤前面部分の地盤をウォータージェットを用いて流動化させることにより効率的に掘削を行う掘削機構を採用した. 本論文ではこの機械の設計法を確立すべく, ウォータージェットによる砂地盤の流動化領域の拡大状況について室内実験による検討を行った. この知見を基に, 今回想定した埋設機が海底砂地盤を掘削する際に海底地盤から作用する抵抗を予測する手法を提案し, さらに模型実験, ならびに試作機を用いた実機実験によりその適用性を調べた.