2000 年 2000 巻 666 号 p. 321-331
マサ土は, 風化の影響で著しく不均一であるため, 地盤工学的な取り扱いが困難である. 本報告では, 二重管式標準貫入試験器による密度測定方法をマサ土に適用し, 土質定数のバラツキを経済的かつ高精度に把握することを試みた. まず. 砂置換法で測定された乾燥密度ρdfと二重管式標準貫入試験器による乾燥密度ρ2dsを比較したところ, 両者には非常に強い相関が認められた. つぎに, 不攪乱試料のせん断抵抗角φdと乾燥密度ρdの関係とρdf~ρ2ds関係を組み合わせ, マサ土のφdの推定システムを提案した. そして提案システムの検証を行い, 提案システムが十分実用に供することを示した.