土木学会論文集
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全方位測定傾斜計の開発
夏川 亨介目野 豊蜂須賀 義文松井 繁之
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2001 年 2001 巻 693 号 p. 219-230

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抄録

傾斜計は, 近接工事に対する既設構造物の安全管理や, 各種建設工事の情報化施工を目的として, 多用されている. その要求される精度も, ますます厳しくなる傾向にある. しかし, この要求精度に対して, 計測システムの心臓部ともいえるセンサー部には, 多くの改良余地が残されている. 改良が望まれている最も重要な課題は, 長期にわたる現場での大気温度変化に起因する計測精度の低下を防ぐことである.
本研究は, 非接触型の渦電流センサーを複数個用いることにより温度変化の影響を極力防ぎ, かつ全方位傾斜を測定することができる傾斜計の開発を行ったものである. 基礎実験・室内試験および現場実証試験の結果, 高い精度と安定性が保証される傾斜計の実用化に至った.

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© 社団法人 土木学会
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