土木学会論文集
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空撮画像を用いた汎用的な建物被害抽出方法に関する考察
三冨 創松岡 昌志山崎 文雄
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2002 年 2002 巻 710 号 p. 413-425

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抄録

本研究では, 倒壊建物を特徴づける指標として, 従来から用いてきた色彩情報とエッジ情報に改良を加えるとともに, エッジ強度の同時生起行列から求まるエッジのテクスチャを導入した. 建物被害地域の抽出にあたっては, 色彩情報とエッジ情報による4指標と, エッジのテクスチャを含めたエッジ情報のみの4指標をそれぞれ組み合わせたマルチレベルスライス法を適用した. トレーニングデータを選定した画像においては, 色彩情報の有無によらず実際の被害状況と概ね一致する結果を得た. しかし, 他の切り出し画像に適用した結果は, エッジ情報のみによる場合の方がよいことがわかった. これにより, 色彩情報をもたない高分解能画像への適用が可能となり, 汎用的な被害抽出方法が提案できる可能性が示唆された.

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