土木学会論文集
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シールド工事の合理化
外郭放水路第1工区トンネル新設工事
加納 敏行竹内 清文白土 正美黒川 美喜男金井 誠福本 勝司
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2002 年 2002 巻 714 号 p. 1-20

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抄録
大口径・大深度・長距離・急曲線という厳しい計画条件下の泥水シールド工事の工期短縮・工費縮減を目的として, 覆工構造と仮設備計画の合理化を追求した. 覆工構造では, 構造性・耐久性・組立性において合理的な水平コッター式RCセグメントを適用した. 仮設備では, 高速施工の基本が工事の物流合理化, 特に掘削土の搬出能力とそれに対応した坑内外設備能力確保であることに着目し工事計画を立案した. その結果, 合理的覆工構造適用による工費縮減率は3.6%, 合理的仮設備による工期短縮率は12%, 本掘進における進捗量は同規模・他工区工事の約1.5倍で, 工程を当初計画から6ヶ月短縮した. また, 対象工事では二次覆工省略・内水圧対応型の一次覆工として軸方向水平コッター式RCセグメントを採用したが, 構造上の合理性だけでなく, 高速施工の点でも合理的であることが判明した.
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