抄録
TBM掘削時の機械データを用いて, 地山特性をリアルタイムに評価し支保判定を行う手法については, これまでいくつかの研究がなされている. 支保判定を行うための地山評価の更なる精度向上を目的として, 筆者らは, TBMオペレータにTBM掘削時の注目指標に関するアンケートを実施した. そのアンケート結果に基づき, 従来からよく利用されている機械データにずり高さと機械振動の測定結果を加えたファジィモデリング手法を考案し, それによりリアルタイムに地山特性を自動判定する評価システムを開発した. 本システムを掘削径5mのTBM実工事に適用した結果, 地質担当者による岩盤評価判定に対して本システムは88%の合致率を達成し, その実用性が確認できた.