抄録
地震時のフーチング損傷形態の支配的要因であるせん断スパン比 (a/d: 0.75, 1.0) およびフーチング鉄筋量 (上面鉄筋比: 0.08, 0.1, 0.12%) をパラメータとした1/3スケールの3体の単調載荷試験を実施した. その結果, a/dのいずれの範囲においてもフーチング上面引張側の柱フ-チング接合部の損傷が支配的であった. また, 二次元弾塑性FEM解析によると, このせん断損傷は, フーチングの上面主鉄筋降伏後, 杭から柱基部間に作用する水平力により生じることが明らかとなった.