土木学会論文集
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大船渡湾での水構造の季節変動特性と海水交換量の定量評価
日比野 忠史鶴谷 広一板橋 直樹
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2004 年 2004 巻 761 号 p. 69-80

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抄録

大船渡湾における1996~99年の現地観測から得られた結果を基に, 水構造の年~季節変動を検討し, 湾内に流入する水塊の季節変動機構を明らかにした. さらに, 湾内流動を起こす外力として季節的に変化する湾外水の寄与を評価するとともに, 湾内外の水構造の変動が海水交換に与える影響について考察した, 次に, 1999年に行われた流速・密度の連続観測結果を用いて, 海水交換量の定量的な評価を試みた. これらの結果, 湾内低層水の交換が主に湾外水塊の湾内低層への密度差による貫入・湾内低層水の排出によって行われていること, 湾外水の密度が変化することが海水交換を促進していること, 一度の貫入によって湾内底層容積の50%程度を交換していること等を明らかにした.

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