抄録
本研究は,爆発荷重を考慮した地下構造物の設計法に関する基礎的資料を得るため,地盤の粒度組成および飽和度が爆土圧特性に及ぼす影響について調べ,これを実用的に簡便な形で定式化したものである.粒度組成および飽和度が異なる試料を用いて,その内部で約10gのC-4爆薬を爆発させて,土質条件の相違が爆土圧特性に与える影響について考察した.その結果,地盤の飽和度および土粒子の粒度組成に起因する試料の間隙量が爆土圧特性に影響を及ぼすことがわかった.実験結果に基づいて飽和度と湿潤密度を考慮して爆土圧特性の定式化を行うとともに,本研究における小規模実験による評価式と既往の大規模屋外実験による爆土圧との比較を行い,その適用について検証した.