土木学会論文集C
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和文論文
高周波数の弾性波を用いた高精度地盤調査手法の開発
榊原 淳一山本 督夫
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2009 年 65 巻 1 号 p. 97-106

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抄録
 高周波数の弾性波を用いた高精度な地盤調査手法を開発した.本手法は擬似ランダム波を発振波として用いることで周波数を正確に制御すると共に,地盤中における減衰の影響を低減することで高周波数の弾性波を用いた計測を行うことができる.これにより高精度でかつ実用的な計測距離での調査が可能となった.中部国際空港建家基礎建設工事においては支持地盤の不陸が激しいため基礎杭の高止まりや杭長不足などのリスクが懸念されていたが,本手法による精度の高い計測結果を基に基礎杭の杭長設計を行い,これらのリスクを未然に回避することができた.本手法の効果を把握するために,ボーリング調査のみによる杭長設計との比較を行った結果,約40%以上のコスト削減効果があったことが分った.
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© 2009 社団法人 土木学会
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