土木学会論文集C
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和文論文
岩塊の接触形態を考慮した3次元個別要素法による岩盤斜面崩落シミュレーション
山田 正雄中川 光雄江角 淳近重 朋晃鵜飼 恵三
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2009 年 65 巻 2 号 p. 480-491

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抄録
 岩盤斜面崩落における岩塊の運動軌跡を評価する有用な手法の1つに,岩塊ブロックの3次元的な形状や寸法を忠実にモデル化できる個別要素法がある.しかし,実験観察などからも,崩落岩塊が斜面上で跳躍する際その接触形態により跳躍高さが大きく異なる状況が見受けられる.よって,跳躍をモデル化する際に,岩塊の接触形態の頻度分布およびそれに応じた反発係数の与え方が重要となる.本論文では,岩塊の軌跡を支配する主要なパラメータである反発係数に基づいて跳躍を適切に再現するために,岩塊と斜面の接触面積の変化を反発係数に反映させた接触機構の合理的な力学モデルを提案する.そして落石現地模型実験や実際の現場斜面においてこれを適用して良好な再現結果を得ることができた.
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© 2009 社団法人 土木学会
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