土木学会論文集C
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和文論文
間隙水圧を考慮した粒子-流体連成モデルを用いた個別要素法による液状化解析
清水 賀之稲川 雄宣
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2010 年 66 巻 4 号 p. 800-813

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抄録

 間隙水圧を考慮した粒子-流体連成モデルを用いた個別要素法により,振動が加えられた状態下での飽和砂層内の2次元液状化シミュレーションを行った.使用された粒子-流体連成モデルは,近隣粒子で形成される三角形の流体格子により粒子間の間隙をあらわし,粒子の運動により変化する間隙の体積変化と隣接する間隙間との流れの拡散により間隙水圧が計算される.一方,計算された間隙水圧は,関連する粒子の濡れぶちに比例した力として粒子に作用する.この粒子-流体連成モデルを用いて,初期間隙率の異なる2種類の粒子層で,30Gの遠心場で行われた模型実験を模擬した計算を行った.その結果,計算結果は初期間隙率の違いによる粒子層内の間隙水圧,有効応力などの時間変化の違いをあらわすことができ,遠心模型実験結果と同様な傾向を示した.

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© 2010 社団法人 土木学会
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