2011 年 67 巻 2 号 p. I_150-I_161
健常者,高齢者や障がい者などの歩行者向け経路案内サービスの実現には,歩行空間ネットワークデータを整備する必要がある.しかし,歩道の段差の計測に人手を介するなど,データ整備には膨大な労力が伴う.一方,計測技術の進展により,3Dレーザスキャナなどを用いると,高精度の点群座標データとして広域に歩行空間が取得できる.点群座標データから歩行空間ネットワークデータを生成できれば,効率的なデータ整備に寄与する.本研究は,点群座標データにデジタル地図を組み合わせ,屋外を対象にした歩行空間ネットワークデータのノードとリンクを生成する手法を考案した.また,計測された点群座標データと整備されたデジタル地図を用いて考案した手法の実現可能性を検証した.