抄録
本研究は,筆者らが開発してきた舗装路面簡易評価システム(以下,「一歩感舗」と表記する)の路面損傷検出精度の向上を目的としたものである.「一歩感舗」はZ軸方向の加速度標準偏差を評価信号とするため,タイヤ幅よりも広いレール状のわだち(以下,レール状のわだちと表記する)区間走行時にはZ軸方向の加速度標準偏差が小さく,わだちの検出が困難という課題があった.この課題を解決するために,3軸方向の加速度・角速度・角加速度データとひび割れ・わだち掘れなどの路面損傷との関連性について検証を行い,これまで検出が困難であったレール状のわだちを検出するための検討を行った.