抄録
車社会が進んだ結果,道路の交通渋滞が路線バスの定時運行を困難にした.そのため,バス利用者の最も多い不満は「時刻どおりにバスが来ないこと」である.「いつ来るのか分からない」「行ってしまったのかもしれない」という不安を抱えながらバスを待つという問題があるため,利用者減少に拍車をかける要因になっていると思われる.筆者らはこの問題の解決のため,バスの正確な現在位置をリアルタイムに把握できる「見えバス」を開発した.バスの現在位置が分かれば,利用者自身で解決策を立てられると考えたからである.本研究は「TOP画面で欲しい情報が手に入る」をコンセプトとし,バスに不慣れな人でもバス利用時の不安解消に役立つユーザインターフェース(以下UI)になっているかの検証を行う.実証実験は地方都市をフィールドに選んで行った.