抄録
茨城大学では2007年から茨城県内の11箇所に電子百葉箱を設置し生活環境圏におけるCO2濃度の定点観測を行ってきた.しかし,定点観測で得られたデータは,茨城県内のどの程度の空間を代表する計測値であるか,その解釈について言及してこなかった.そこで,本論では,研究の第1ステップとしてパス間の大気成分の計測・分析が可能であるDOAS法により,方位の異なる2地点間の平均的なCO2濃度の計測を行い,定点観測による計測値との比較を行うことにした.計測は定点観測地点である茨城大学を起点に南西3.7 km,北東2.4 kmの二方向を対象とした.検討の結果,DOAS法と定点観測値は±20 ppm程度の差異となり両者は概ね同一地域を代表するCO2濃度を示していることが確認された.