土木学会論文集F3(土木情報学)
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和文論文
球体衝突理論に基づく岩質および土質物性の迅速評価手法
北本 幸義吉田 輝川野 健一池尻 健鈴木 明夫Jiaye WU
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2019 年 75 巻 1 号 p. 21-35

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抄録

 基盤や地山は,硬く固結した岩質状態から未固結の土質状態まで幅広く存在する.また,盛土構造物は,一般に岩石や土砂などの天然材料で造成される.これらの工事では,岩質,土質物性を原位置において迅速で簡便にかつ高い信頼性で評価できる手法が求められている.そこで,加速度計を取り付けた金属製の球体を評価対象物に衝突させ,得られた応答特性から球体衝突理論(Hertz理論)の適用によって変形特性が評価される手法を開発した.

 等方弾性体理論であるHertz理論に新たな工夫と仮定を加え,弾塑性体である地盤材料に適用した点に独創性がある.近年高まっている多点測定のニーズに対応できるよう,GNSSとの連携によって3次元モデルのBIM/CIMで一元管理でき,工事の品質に関する情報を設計・施工支援に迅速かつ効率的に役立てられるようにした.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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