抄録
本研究は,損傷進展の検知システムとして有効な複関数分類学習ニューラルネットワークシステム(複関数NN)のバックプロパゲーション(BP)法による学習則が,初期値のランダム性によってパターン分類が支配されることの難点に対する改良方法を提案したものである.すなわち,パターン分類の指向性を表現できるParticle Swarm Optimization(PSO)をパターン分類と初期学習則に用い,BP法は最終段階の収束計算に用いるものである.簡易な問題によってその特性を確認したうえで,提案法の適用性について,コンクリート供試体の繰り返し載荷試験に伴う損傷検知問題によって検証した.