日本臨床免疫学会会誌
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症例報告
難治性関節リウマチ(RA)に対する白血球除去療法(LCAP)の臨床的有用性の検討
澤田 仁木本 理鈴木 大介下山 久美子小川 法良
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2009 年 32 巻 6 号 p. 499-505

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抄録

  【目的】難治RAに対するLCAPの臨床的有用性を検討した.【対象および方法】対象は,1) DMARDsや生物学的製剤に治療抵抗性を示した,または2) 副作用及び合併症のため薬剤継続が困難であったRA13例(男性5例,女性8例,平均年齢60.8±11.4歳).LCAPは週1回(平均処理量4.58±1.00 L),計5回を1クールとし,その前後でDAS28(CRP)にて病勢を評価し,また有害事象について検討した.【結果】開始前のDAS28(CRP)は5.70±1.12,1クール終了後は4.57±1.19,終了時から約4週後では4.83±1.35であった.また,一過性の貧血は見られたが,4週後には改善しており,重篤な有害事象は見られなかった.【結論】LCAPは難治性のRAに対し有効な選択肢であることが示唆された.今後どのような症例に適用すべきか更なる検討が必要である.

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© 2009 日本臨床免疫学会
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