日本臨床免疫学会会誌
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症例報告
脳梗塞,次いで脳出血を合併した顕微鏡的多発血管炎の一例
礒田 健太郎塗 香子庄田 武司小谷 卓矢佐藤 智彦石田 志門武内 徹槇野 茂樹花房 俊昭
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2010 年 33 巻 2 号 p. 111-115

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抄録
  症例は72歳,男性.2008年4月,右放線冠に脳梗塞を発症し,当院神経内科に入院となった.入院時WBC 11960/μl, CRP 12.9 mg/dlと高値であり,四肢の多発性単神経炎,腎障害を認めた.腹部CTで腎実質内に動脈瘤を認め,MPO-ANCA 330 EUと高値であり,顕微鏡的多発血管炎(Microscopic polyangiitis:以下MPA)と診断し,膠原病内科に転科となった.入院第8病日,右視床に新たな脳出血を合併したため,シクロフォスファミド200 mgの点滴静注を行い,後療法としてプレドニゾロン1 mg/kg/日の投与を開始した.治療抵抗性であったため,ステロイドパルス療法に加え血漿交換を併用したところ,MPAの改善を得た.脳血管病変はMPAに合併する重篤な症候である.MPAに脳梗塞と脳出血を同時に合併した症例は珍しく,文献的考察を加え報告する.
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© 2010 日本臨床免疫学会
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