抄録
【目的】膠原病の皮膚潰瘍・指尖潰瘍などの末梢循環障害を起因する病態において,今まで血管内皮細胞に関わる分子の発現異常や,血管内皮前駆細胞数についての関連が示唆されているが,これらとの自己免疫反応や自己抗体が関係しているかについて検討はされておらず,今回我々は自己抗体・免疫反応に着眼し検討を行った.【方法】レイノー症状を有する膠原病患者ならびに健常人の末梢血を用いて,血管内皮前駆細胞数をフローサイトメトリーで解析.患者血清と,ヒト微小血管内皮ライセートを用い,血管内皮細胞に対する免疫反応を検証.患者血清からIgGを精製し,血管内皮細胞ならびに血管内皮前駆細胞に発現し血管病変に関わりのあるエンドセリンB受容体との免疫反応を検証結果:レイノー症状を呈する膠原病疾患患者の末梢血中血管内皮前駆細胞数が低下していた.レイノー症状を呈する膠原病患者血清が内皮細胞ライセートに反応した.また免疫沈降-Western blottingで抗エンドセリンB受容体抗体に反応するバンドが検出された.【結語】レイノー症状を呈する膠原病患者では抗内皮細胞抗体およびエンドセリンB受容体に対する自己抗体が存在する可能性が示唆された.