日本臨床免疫学会会誌
Online ISSN : 1349-7413
Print ISSN : 0911-4300
ISSN-L : 0911-4300
一般演題(ポスター)
P2-52 難治性感覚神経障害と自律神経障害を呈した混合性結合組織病の一例
蔵本 伸生曽我部 愛由子夜久 愛村上 孝作中嶋 蘭橋本 求井村 嘉孝吉藤 元田中 真生大村 浩一郎楠 進樋口 理中根 俊成岡 伸幸三森 経世
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 39 巻 4 号 p. 429b

詳細
抄録

  【背景】混合性結合組織病(Mixed Connective Tissue Disease; MCTD)の約25%に神経症状を合併すると報告されている.末梢神経障害合併例の報告は散見されるものの,その中で自律神経症状を呈した症例報告はまれであり,治療法は確立していない.【症例】63歳女性.【経過】1年前から関節炎とレイノー現象が出現.抗U1RNP抗体陽性と筋炎様所見を認めたためMCTDと診断した.その後四肢末端の異常感覚が出現した.痛覚過敏と振動覚の低下がみられ,神経伝導速度検査で軸索障害優位の多発神経障害が指摘された.腓腹神経生検を施行し,血管内腔閉塞と神経軸索変性が認められた.発症4か月後よりステロイド大量投与を開始,漸減したが,その後異常感覚の悪化とともに起立性低血圧,排尿障害,便失禁,対光反射消失などの自律神経症状が出現した.ステロイドパルス,シクロホスファミド大量静注,免疫グロブリン大量療法はいずれも効果不十分であったため,血漿交換療法を行ったところ自律神経症状は著明に改善した.【考察】本症例の末梢神経障害は血管炎に伴う神経軸索障害と考えられた.MCTDの末梢神経障害の治療は確立されていないが,これまでにステロイドやアザチオプリンの有効性が報告されている.本症例より,血漿交換療法が難治性の自己免疫性末梢神経障害に有用である可能性が示唆された.

著者関連情報
© 2016 日本臨床免疫学会
前の記事 次の記事
feedback
Top