1981 年 4 巻 4 号 p. 195-205
SLEの末梢単核球をconcanavalin A (ConA)添加あるいは非添加で48時間培養することにより,正常同種単核球によるpokeweed mitogen (PWM)刺激免疫グロブリン(Ig)産生を抑制するところの, Con A-induced suppressor細胞およびpreculture-induced suppressor細胞を正常ヒトと同様に誘導することができた.しかし, SLEにおいて誘導されたこの両suppressor細胞は,正常ヒトのB細胞機能を抑制したが,自己のB細胞に対しては十分に抑制効果を示さないことが判明した.すなわち, SLEのsuppressor活性の異常は,むしろその情報を受けるB細胞の側に欠陥があることが示唆された.