日本臨床免疫学会会誌
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原発性免疫不全症におけるB細胞増殖能
大崎 和弥満屋 裕明岸本 進絹脇 悦生玉利 秀夫
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1983 年 6 巻 2 号 p. 102-109

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抄録
T-cell independent B cell mitogenであるF (ab')2 fragment sheep anti-human IgGF (ab')2 fragment(ã-IgGF (ab')2), Staphylococcus aureus Cowan I(STA)およびEpstein Barr virus (EBV)を用いて,原発性免疫不全患者のB cell増殖能を検討した. common variable hypogammaglobulinemia 3例のうち2例では用いたmitogenすべてに対しB cell増殖能の障害を認めたが, 1例では正常と同等の反応を認めた.この抑制されたmitogen responseはadherent cellを除去しても回復しなかった.また若年性関節リウマチを合併したIgA-deficiencyの1例でもすべてのmitogen responseの低下を認めたが,他の1例では正常であった. immunodeficiency with hyper IgMの1例とIgM-deficiencyの1例では軽度のSTA反応の低下を除きほぼ正常の反応性を示した.
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