抄録
Staphylococcus aureus Cowan I (SAC)刺激下の末梢血リンパ球についてTac抗原陽性細胞が培養7日目をピークに出現することを明らかにし,さらにOKT4, OKT8抗体と抗Tac抗体との二重染色法により, Tac抗原陽性細胞はT4抗原陽性細胞に選択的に表現されることを見いだした.
またpokeweed mitogen (PWM)刺激下ではサプレッサーT細胞の活性化を認めた2例のcommon variable immunodeficiency, 1例のagammaglobulinemiaについてSAC刺激下では正常のヘルパーT細胞活性が存在することを明らかにした.以上のことよりSACはhypogammaglobulinemiaにおけるregulatory T細胞の機能解析にPWMとは異なる側面を明らかにできる可能性が示唆された.