主催: 大阪大学保健センター、大学院医学系研究科身体防御健康医学
目的:小児期発症MGにおいては、血清抗アセチルコリン受容体抗体が臨床的重症度と相関がみられない。MGの発症・再発因子としての自己抗体の役割について疑問視されている。MGの発症・再発に対する自己抗体反応性T細胞のclonalな拡大の関与を明らかにするために、TCR-Vβレパトールをspectratypingにて解析した。対象:15歳未満発症MG患者17名(男児7名、女児10名)眼筋型4名、潜在性全身型10名、全身型3名。方法:発症・再発期、寛解期に対象から末梢血を採取し単核球を分離。RT-PCR法によりTCR-vβレパトールを作製、各TCR-vβのCDR3スペクトラグラムを施行した。結果:MG患者において発症・再発期には拡大TCR-Vβclone familyの増加が見られた。MG患者の全対象でPolyclonalpatternのTCR-Vβ拡大は発症・再発期にのみ見られた。一方monoclonalもしくはoligoclonal patternTCR-Vβ拡大は発症期寛解期ともに各対象の同cloneにおいて見られた。考案:TCR-vβのpolyclonalな拡大は発症・再発期にのみ見られた。monoclonalな拡大は発症期寛解期ともに見られた。小児期発症MGの発症再発因子として感染などによるsuper antigenの関与が示唆された。