日本臨床免疫学会総会抄録集
Online ISSN : 1880-3296
ISSN-L : 1880-3296
第37回日本臨床免疫学会総会抄録集
セッションID: 1-36
会議情報

一般演題
シェーグレン症候群を合併した関節リウマチの肺病変の検討
*梅田 直人伊藤 聡高野 洋平堀越 正信杉原 誠人林 太智千野 裕介後藤 大輔松本 功住田 孝之
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
【目的】シェーグレン症候群と関節リウマチの合併はしばしば認められ、肺病変をともなうことも多い。間質性肺炎の病理像はシェーグレン症候群ではlymphocytic interstitial pneumonia (LIP)が多く、関節リウマチではorganizing pneumonia (OP)、nonspecific interstitial pneumonia (NSIP)、usual interstitial pneumonia (UIP)、が多くを占め、治療反応性も異なる。関節リウマチを合併したシェーグレン症候群における肺病変の特徴を明らかにするため、検討を行った。 【方法】シェーグレン症候群と関節リウマチの合併と考えられた過去5年間のの入院患者17例のなかで、診断根拠の明らかでない例と、他の膠原病の合併例を除いた7例について胸部X線、CTなどについて検討した。 【結果】7例とも女性、平均年齢46.3歳、3例で間質性肺炎あり、1例で慢性気管支炎を認めた。間質性肺炎はNSIPまたはCOPが1例、NSIPまたは初期のUIPが1例、分類不能が1例であった。NSIPまたはCOPの症例ではPSL30mgの治療では症状が増悪し、mPSLパルス療法とシクロスポリンの追加を行ったところ症状、画像所見とも改善した。 【結論】今回の検討で間質性肺炎ではLIPは認めなかった。NSIPまたはCOPと考えられた症例ではプレドニゾロンに対する反応が悪く、関節リウマチでのIPとは治療反応性が異なる可能性が示唆された。
著者関連情報
© 2009 日本臨床免疫学会
前の記事 次の記事
feedback
Top