2026 年 57 巻 4 号 p. 68-77
背景:リバスチグミン製剤の貼付により紅斑が発現した患者に対して,モメタゾンフランカルボン酸エステルローションを事前塗布することにより,新たな紅斑の出現を予防できたとの報告がある.しかし,ステロイド外用薬の事前塗布の有無により,リバスチグミンの薬物動態を比較したエビデンスはない.そこで,モメタゾンフランカルボン酸エステルローション塗布によるリバルエン® LAパッチ51.84 mgの薬物動態に対する影響を調査することで,臨床上ならびに薬物動態学的に有用な知見が得られると考え,本研究を実施した.
方法:血漿中リバスチグミン濃度及び安全性の影響を,休薬期間を5日間以上とした2群2期クロスオーバー法(リバルエン® LAパッチ51.84 mg単独投与,またはリバルエン® LAパッチ51.84 mgとモメタゾンフランカルボン酸エステルローション併用)により検討した.
結果:主要評価項目であるAUC96の対数値について,信頼区間法の判定を行ったところ,AUC96の平均値の差の90%信頼区間はlog(0.9874)~log(1.0555)であり,同等性の判定基準を満たしていた.モメタゾンフランカルボン酸エステルローションを事前塗布したことによって,そう痒感と皮膚刺激性が減少した.
まとめ:リバルエン® LAパッチ51.84 mgを貼付する前にモメタゾンフランカルボン酸エステルローションを塗布することによるリバルエン® LAパッチ51.84 mgの薬物動態への影響はなかった.