臨床薬理
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降圧薬の内服によりPhenocopy現象をきたした1例
保田 国伸中島 美紀横井 毅井澤 修宮崎 浩大西 明弘
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2004 年 35 巻 5 号 p. 263-264

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抄録
遺伝子型は生涯不変の情報であるが, 表現型はいわゆる見かけによる分類であり個々の置かれた背景により容易に変化することが予想される.遺伝子型では酵素欠損者ではないにもかかわらず, 表現型は酵素欠損者の挙動を示すという遺伝子型と表現型の不一致が生じる可能性があり, これはphenocopy現象とよばれる.今回, 2002年度に審査委員会で承認を得た臨床試験「日本人におけるチトクロームP450遺伝子多型解析に対する検討」に参加し, 文書にて同意を得た被験者のうち降圧薬の内服によりphenocopy現象をきたしたと考えられる1例を経験したので報告する.
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