熱測定
Online ISSN : 1884-1899
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結晶中の反応のX線構造解析
大橋 裕二
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1996 年 23 巻 1 号 p. 10-19

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抄録
最近,多くの固体反応が結晶格子を保って進行することが見つけられている。これらの反応は結晶相反応と呼ばれ,反応途中の構造変化がX線結晶解析で観測できる特徴がある。これらの反応のうち,キラルなアルキル基の光ラセミ化反応とアルキル基のβ-α光異性化反応が広範に研究された。反応の途中で生じる中間体の構造の解析をしたり,反応する置換基の周りの反応空間の考え方を適用すると,定性的だけではなく定量的にも反応機構を明らかにすることができる。
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