2000 年 27 巻 5 号 p. 250-256
タンパク質の立体構造は熱力学的に最も安定な状態という条件で決められる。そのため,タンパク質の変異体と野生型の立体構造の安定性を実測,比較する多数の研究がなされている。我々はこれらの熱力学的測定値を収集し,立体構造および機能データベースとリンクさせ,WWW上で検索可能な熱力学データベース(ProTherm)を構築した。これを一般公開し,質と量の向上に努めている(アドレス:http://www.rtc.riken.go.jp/jouhou/protherm/prothem.html)。本論文では,このデータベースの内容と機能について説明し,利用法について解説する。