Cardiovascular Anesthesia
Online ISSN : 1884-7439
Print ISSN : 1342-9132
ISSN-L : 1342-9132
第19回学術大会 シンポジウム4
重症心疾患患者における超音波ガイド下末梢神経ブロックの役割
西江 宏行
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 20 巻 1 号 p. 1-5

詳細
抄録

 重症心疾患を有する非心臓手術患者の麻酔法は,心臓への負担を軽減するものが望ましく,最近では超音波ガイド下末梢神経ブロックの機会が増えている。末梢神経ブロックは効果を必要な部位に限定させることができ,循環系への影響が少なく,陽圧換気を避けることもできる。しかし,近年,抗血栓薬を内服している患者が増加しており,末梢神経ブロックの施行を制限される場合がある。一方,モニタリングや麻酔薬の進歩により,全身麻酔も安全に施行できるようになっている。重症心疾患を有する患者の非心臓手術に対し,どちらの麻酔を選択するか,今後の比較研究が必要である。

著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top