2017 年 21 巻 1 号 p. 123-129
【目的】冠動脈バイパス術後の高次脳機能障害(POCD)における慢性腎臓病の影響を検討した。【方法】315例を対象としeGFR:>60(137例),30~60(145例),<30 ml/min/1.73 m2(33例)の3群間でPOCDを比較した。【結果】3群の平均年齢は各々71, 73, 69歳で広範な脳白質病変を28, 34, 45%に合併しPOCDは40, 50, 64%と腎機能低下に伴い増加した(P<0.05)。多変量解析によるPOCDの危険因子は男性,加齢,脳白質病変,頸動脈プラーク,教育歴,術前認知障害とeGFRであった。【結論】POCDはeGFRが低下するほど高率で脳白質病変の関与が示唆された。