比較眼科研究
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症例報告
カニクイザルに観察された進行性黄斑部変性例
鈴木 通弘早川 むつ子Marilou G. NICOLAS金井 淳長 文昭吉川 泰弘
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1997 年 16 巻 3-4 号 p. 3-4_111-3-4_114

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抄録

両眼の黄斑部に進行性の変性病変が観察された育成雌カニクイザルについて眼底所見の変化を追跡し、128ヵ月齢の時点でフルオレセイン蛍光眼底撮影(FAG)とインドシアニングリーン蛍光眼底撮影(ICG)により眼底の検索を行った。眼底所見では30ヵ月齢よりわずかな変化が観察された。128ヵ月齢における変性病巣は中心窩を中心に横径約4乳頭径、縦径約2乳頭径の横楕円形となった。FAGでは変性部分に一致して微細顆粒状の過蛍光像の所見が得られた。ICGでは造影後期像から病変部に脈絡膜の新生血管と考えられる所見が得られた。

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© 1997 Japanese Society of Comparative and Veterinary Ophthalmology
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