主催: 日本デジタル教科書学会
後援: 京都府教育委員会, 京都市教育委員会, 大阪市教育委員会
会議名: 日本デジタル教科書学会第5回年次大会(京都)
回次: 5
開催地: 京都産業大学むすびわざ館
開催日: 2016/08/20 - 2016/08/21
知的障害のある生徒たちが課題解決型の授業に参加するためには、事前に課題に関するある程度の知識や技能を有していることが必要であると考え、予習用のデジタル教科書をiBooks Authorで作成し、iPad上のアプリiBooksに入れて一人一人家庭に持ち帰らせた。家庭においては、デジタル教本を見ながら当該の課題(例えば掃除機)に関する知識を得たり、デジタル教科書上の動画を見ながら実際に掃除機のかけ方の練習をしたりした。家庭での生徒の取り組みの様子はiPadの写真アプリで撮影し、学級内でその映像を共有することで、生徒たちは自分と他者との知識や経験の差を資源として、学びを深めることができた。
このように、デジタル教科書を活用し事前に知識や技能を獲得したり、自分と他者の経験や思考を映像という形で可視化したりすることにより、知的障害のある生徒が主体的にそして協働的に学ぶことが可能であるということが明らかになった。