環境感染
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炭素源利用テストによるEnterobacter cloacaeの生物型別
三木 寛二坂崎 利一
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1989 年 4 巻 2 号 p. 67-70

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抄録

Enterobacter cloacaeの院内感染追究のための疫学調査のマーカーとして, 小検査室でも実施可能な生物型別方法を研究した.本法はマロン酸, DL-3-ヒドロキシ酪酸, D-リンゴ酸, L-フェニルアラニン, L-オルニチン, プトレッシン, ズルシット, エスクリン, リクソースおよびD-アラビットの計10種類の炭素源利用テストに基づくもので, 数施設から収集したE. cloacae 151株を供試したところ, それらは71生物型に分けられ, しかも菌株の分散が特定の生物型に偏る傾向はみられなかった.用いたテストには再現性もあり, 我々の生物型別法は疫学調査に利用できると思われた.

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© 日本環境感染学会
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