魚病研究
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過酸化ピロリン酸ナトリウムによるハマチ寄生吸虫の駆除について
笠原 正五郎
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1967 年 1 巻 2 号 p. 48-53

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抄録
 予備実験結果に基づき,過酸化ピロリン酸ナトリウムの1/33~1/200の溶液について,そのハマチ外部寄生吸虫に対する駆除効果を検討し,次のような結果を得た。1. 1/100溶液による15~30秒間の薬浴法が実用上最も適当な方法と考えられた。2. 本薬浴法は魚には安全でB.seriolaeおよびA.heterocercaの両種に対し顕著な駆除効果をもち,水温22℃前後におけるB.seriolaeの脱落率は93~98%を示した。3. 水温が低いときは,薬液の作用力は魚および吸虫に対しそれぞれ低下することが認められた。
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