魚病研究
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養殖ハマチから分離された原病性Pseudomonasの性状について
楠田 理一豊嶋 利雄
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1976 年 11 巻 3 号 p. 133-139

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抄録

 1. 高知県の養殖ハマチの病魚から分離されたPseudomonasの細菌学的性状を明らかにする目的で,既知のP.fluorescensとP. putidaを対照として同定試験を行なった。2. その結果,本菌はブドウ糖を酸化的に分解し,フルオレシンを産生し,グルコン酸を酸化するが,ゼラチンを液化せず,トレハロースやイノシトールを分解しないなどの性状を示した。3. 本菌と対照菌株との類似値はP.putida ATCC 12633株に対しては83%と90%,P.fluorescens ATCC 13525株に対しては79%と82%となった。以上のことから,本菌をP.putidaに同定した。

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