魚病研究
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浸漬感染させたアユにおける Vibrio anguillarum の動態
室賀 清邦Margarita C. DE LA CRUZ
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1987 年 22 巻 2 号 p. 99-103

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抄録

 浸漬感染させたアユを経時的に取り上げ, 細菌の分離・培養法および酵素抗体法を用いて各組織における Vibrio anguillarum の動態について検討した。その結果, 本菌は12時間後に皮膚から最初に分離され, 24時間後には筋肉, 脾臓および肝臓からも分離されたが, 鰓および腸管からは感染末期の36時間以後になって始めて検出された。酵素抗体法を施した組織切片の観察においてもほぼ同様の結果が得られた。以上の結果から, アユにおける V.anguillarum の最初の増殖部位は皮膚であることが確認された。

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© 日本魚病学会
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