抄録
ウナギに筋肉内接種したE.tarda粗リポ多糖およびホルマリン不活性化菌体(FKC)の組織内分布を蛍光抗体法で調べた。粗リポ多糖は30-60分後には肝臓, 腎臓および脾臓に, 3-6時間後には心臓および腎臓で認められたが, 12時間後にはすべての組織で認められなくなった。FKCは30-60分後には鰓, 胃, 腸, 肝臓および腎臓に, 3-6時間後には腸, 心臓, 肝臓, 腎臓および脾臓に, 12時間後には腎臓だけに認められた。粗リポ多糖およびFKC接種区とも抗原を取り込んだ細胞は主に肝臓で観察された。