魚病研究
Online ISSN : 1881-7335
Print ISSN : 0388-788X
ISSN-L : 0388-788X
ニジマス卵に対するミズカビの感染試験
Nilubol Kitancharoen畑井 喜司雄
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 31 巻 1 号 p. 49-50

詳細
抄録
 ミズカビ罹病病魚の患部から分離された Saprolegnia 族菌4株(S.parasitica NJM 8604, S.diclina NJM 0005, S.ferax NJM 9680, S.diclina NJM 9585)を供試して, ニジマス卵に対する感染試験を試みた. 生卵にはミズカビの着生が認められなかったが, 生卵に死卵を混合した群あるいは死卵だけの群では S.diclina NJM 0005 株を除く3株で感染が成立し, 卵に綿状のミズカビの発育が認められた. NJM 0005 株は魚類に対して病原性を示さない腐生的なミズカビであるが, 死卵に対してもほとんど寄生性を示さなかった。
著者関連情報
© 日本魚病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top