抄録
マガキ血球におけるNADPH酸化酵素様酵素の活性について検討した。ホルボールエステル(PMA)で刺激された血球にはシアン耐性呼吸による急激な酵素消費とスーパーオキシド(O2-)の生成が認められた。この酵素消費とO2-の生成は, 哺乳類NADPH酸化酵素の活性阻害剤であるdiphenyleneiodoniumの添加により顕著に阻害された。また, PMA刺激血球を界面活性剤で溶解し, O2-の生成を停止した溶解質にNADPHを添加した結果, 溶解質でのO2-生成能が回復した。以上より, マガキ血球においてNADPH酸化酵素様活性の存在が示唆された。