魚病研究
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単生類Heterobothrium okamotoiの産卵および卵の生存に及ぼす水温の影響
山端 菜穂子良永 知義小川 和夫
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2004 年 39 巻 4 号 p. 215-217

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抄録
 H.okamotoiに感染させたトラフグの飼育水温を徐々に変え, 水温が虫体の産卵に及ぼす影響を調べた。10~30℃(5℃間隔)では, 産卵量は25℃で最も高い値を示した。10,20,30℃で産出された卵を20℃または産出時水温に維持したところ, 10あるいは20℃で産出された卵は20℃で98%以上のふ化率を示したが, 30℃で産出された卵のふ化率は低下した。また, 26℃以上で産卵された卵には形態異常を示す卵も含まれていた。以上より, 本虫の産卵の最適温度は約25℃と推定された。
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© 日本魚病学会
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