保険学雑誌
Online ISSN : 2185-5064
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保険モデルに見る時の概念について
大森 義夫
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 2010 巻 608 号 p. 608_153-608_170

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抄録
モデルとは社会現象を説明する模型である。大数の法則にもとづく保険モデルP=w・S(P;保険料,w;保険事故発生確率,S;保険金)の等号には現時点での貨幣の等価交換と異時点における貨幣の交換という事柄も含まれている。前者が「時よ止まれ」型の時であり,後者が「時の交換」型の時である。「時の交換」には対称性と非対称性とが内在しており,これを解決する手段は逐一モデルを修正するか,あるいは,事後清算するかである。また,相互会社か株式会社かの経営形態により競争上,有利不利が生じるかどうかを検証する。
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© 2010 日本保険学会
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